こんにちは。料理家・栄養士の赤石美波です。
秋といえば、食欲の秋。過ごしやすくなって、食欲もわいてきますよね。
今月の健康コラムでは、秋におすすめの食材や栄養素のはたらきについてご紹介します。
10月は、ちょうどハロウィンの時期なので、私もハロウィン料理を提供させていただきます。後半で、私が料理を提供する婚活イベントの案内もありますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
目次
栄養士が選ぶ秋に食べたい食材
さつまいも

主な栄養素
いも類は、主食にしている国もあるくらいで、さつまいもも炭水化物が豊富で体の大きなエネルギー源になります。
老化予防にも効果のあるビタミンCやビタミンE、腸内環境をととのえる食物繊維も豊富で、美容食にもぴったりなんですね。
これはあまり聞かないかもしれませんが、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6も多く含まれます。
体への作用
さつまいもはビタミンCが多く、ビタミンEとともに生活習慣病を予防したり、老化を防ぐための抗酸化力を持っています。
焼き芋をよく見るとわかるかもしれませんが、糸のような繊維状のものがたくさん見られると思います。これが食物繊維。さつまいもは食物繊維が豊富で、便秘の予防にも効果があると言われているんです。
- がんの予防
- 老化を防ぐ
- 便秘の予防や改善
- 糖尿病の予防
こんなことに効果があると言われています。
料理での組み合わせ

さつまいもはビタミンCやカリウムが多く含まれるのですが、これらビタミンCやカリウムは水溶性。いも類以外のほかの野菜だと、水で洗ったり加熱したりすることで外に流れていってしまうことがほとんどです。
これに対して、さつまいもやじゃがいもなどのいも類は、ビタミンCがでんぷんで守られているため、加熱してもあまり失われないのが特徴。
そのまま食べるなら、焼き芋や蒸しいもがいいでしょう。
料理研究家の中には、焼き芋をジップ付きの袋に入れて、おやつ代わりに持ち歩いているという人もいるくらいです。
また、大学芋やさつまいもの天ぷらのように、油で揚げても栄養素の損失を抑えられますが、主食にもなりうる高いエネルギーをもつさつまいもと、油の組み合わせは、エネルギー摂取量が上がりやすいので、ダイエット中は避けた方が良さそうです。
風邪の予防には、β-カロテンとビタミンB2が多く含まれるブロッコリーとの食べ合わせがおすすめ。二つとも蒸して、温野菜サラダにしてもいいかもしれませんね。
保存方法
温度が低すぎる場所では「冷温障害」といって、黒く変色してしまうこともあるので、冷蔵庫では保管しないようにしましょう。常温で、新聞紙などに包んで暗い場所に置いておくのがベストです。
さつまいもは美容と健康の味方

江戸時代に薩摩国(現在の鹿児島県)から広まったさつまいもは、ほっくりとした甘さが特徴です。
赤紫色の皮と黄色い果肉を持つ「紅あずま」や「鳴門金時」、白い色をした「黄金千貫(こがねせんがん)」など、品種はさまざまです。
中には中身まで紫色のものもありますが、この紫色は「アントシアニン」と呼ばれる色素成分で、ポリフェノールの一種です。ポリフェノールには抗酸化作用があり、がんの予防などに効果があります。
主な成分は炭水化物で、エネルギー源となる成分はでんぷんですが、甘みの成分である「ショ糖」も含まれます。
また、さつまいもには腸をきれいに掃除する食物繊維も多いんですね。肌にハリやツヤを与え、メラニン色素がたまるのを防ぐビタミンC、細胞の老化を防ぐビタミンEが多く、女性にとって嬉しい食材なんです。
それからいも類に多い特徴ですが、高血圧の予防に役立つカリウムも豊富。とりすぎもよくないですが、普段あまりいも類を食べないという方は、ぜひ取り入れてみましょう。
さつまいもに多い食物繊維には、腸で水を吸って膨らむ水溶性食物繊維も多いため、満腹感を感じやすく。ダイエット中のおやつにも適しています。
美容と健康におすすめのさつまいも、ぜひ食べてみてくださいね。
さといも

主な栄養素
栄養素としては、カリウムと食物繊維が多く、水溶性食物繊維も多く含まれます。
体への作用
里芋のぬめり成分には、免疫力を高める作用があります。これらには、粘膜を守るはたらきもあり、胃炎の予防にも効果があると言われています。
- 便秘の予防・改善
- 糖尿病の予防
- 高血圧の予防・改善
- 胃潰瘍の予防
こういった症状に効果があります。
料理の組み合わせ

里芋にはぬめりが多いため、煮汁が粘ってにごりが出てしまい、調味料がなかなかしみ込みにくいという特徴があります。そのため、塩で軽くもんでから、水から煮てぬめりを取るなどした方がいいです。
里芋の下ごしらえが必要なのは、こういった理由があるんですね。
ただ、長時間火を通しすぎると大事なぬめりが落ちてしまい、せっかく体にいい成分が取れなくなってしまいます。そのため、短い時間ゆでて、出てきたぬめりを水で洗い流すのが良いでしょう。
里芋と同じように、食物繊維を多く含むごぼうやこんにゃくを料理の中に入れると、味もよく合い、高血圧やがんの予防効果を高めることができます。
保存方法
乾燥と寒さに弱いので、新聞紙に包んで常温の保存がベスト。いも類の特徴ですが、冷蔵庫に入れると冷温障害で傷んでしまうことがあるので注意しましょう。
里芋のぬめり成分
水分が多く、いも類の中では低カロリーです。
一方で、たんぱく質やカリウム、食物繊維を豊富に含みます。里芋独特のぬるっとしたぬめりは、たんぱく質と炭水化物がくっついてできる成分なんですね。
これらは水溶性食物繊維の一種で、胃の粘膜を保護して胃腸の機能を高めてくれるはたらきがあります。また、血中のコレステロールが上がるのを抑えたり、がんのリスクを減らし、脳細胞を活性化する作用もあるとされています。
また、里芋には抗酸化作用のあるビタミンEも含まれ、老化を防いだり血行を良くするなどの効果があります。
里芋はいも類の中でも特にカリウムが多いので、余分なナトリウムの排出を促す作用により、高血圧を防ぐのにも一役買います。
秋が旬の食材ですので、この時期に里芋を見かけたら、ぜひ食べてみてくださいね!
ぶなしめじ

主な栄養素
「ほんしめじ」として売られているものは、その多くがぶなしめじの栽培種(天然に生えているものではない)です。実は、栽培種のぶなしめじであっても、天然のほんしめじと栄養素に大きな差はありません。
料理の組み合わせ
ほんしめじや、しいたけと同じように、カルシウムの吸収率を上げてくれるビタミンDを多く含むので、小骨を多く含みカルシウムが豊富な小魚やバターなどの乳製品などの食品と組み合わせるのがコツです。
チーズなどの乳製品に限らず、大豆やひじき、海藻、ごま、こんにゃくなども意外とカルシウムの多い食品なので、ぜひ組み合わせてみてください。
しめじには食物繊維も多いので、腸の運動を促して腸内環境をととのえ、お通じの改善にも効果があります。しめじは炊き込みご飯や汁物、おろし和えにも合う、幅広く使える便利な食材です。
うまみがたっぷり、栄養価も高いぶなしめじ

しめじは本来は、にれやぶなの倒木に生えていますが、現在では栽培種が主流で、しめじの仲間を代表するきのことなっています。
ぶなしめじも、きのこ類全般に豊富なビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸などのビタミンB群を多く含みます。
どうしてビタミンB群が入っているのが良いのかというと、ビタミンB群は三大栄養素の代謝を助けるはたらきがあるからです。代謝を助けることで、体や神経の働きを正常に保ち、疲労回復に役立ちます。
ほかにも、メラニン色素の生成を抑えるチロシナーゼ阻害物質(美白効果)など、含まれる有効成分の多さには驚かされます。
いかがでしたか?秋の食材には、きのこ類やいも類などからだに良いものがたくさんあります。ぜひ、日々の暮らしに取り入れて冬に備えてくださいね。
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*概要*
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当日の料理担当
料理家・栄養士の赤石美波さん

金融機関での社会人経験を経て料理家の道へ。
自身のブログ「にほん美人をつくるブログ」で、食事のレシピから栄養・食材選びまで”健康で幸せな食事”を発信している。フォロワー5,000人超の人気インスタグラマー。
インスタグラム:https://www.instagram.com/mina37_37_/
当日のメニューは、まるごとかぼちゃのチーズフォンデュ・ハロウィンサラダ・フルーツゼリーを予定しています。
それでは会場でお待ちしております😃
