こんにちは。料理家・栄養士の赤石美波(ミーナ)です。
毎月お届けしている健康コラム。今回は「和食」について。
目次
日本人の身体に合った食事とは

肉を食べなかった日本人
日本ではもともと、1868年の明治元年までは肉食は一般的ではありませんでした。
肉を食べるとスタミナがつくイメージがありますが、
江戸時代を生きていた人は、肉を普段から食べていなかったにも関わらず、現代に暮らす私たちよりもスタミナ豊富だったと言われます。
古代を生きていた人々が、その時代の食事に合わせて体を作っていったように、
農耕の普及によって、日本人は少しずつ農耕に沿う肉体に変化してきました。
「まごわやさしい」

日本人は長いあいだ、「まごわやさしい」に代表される食文化で培われ、
穀物を主食とした食生活を送ってきたのです。
ま(まめ)=豆類
ご(ごま)=種実類
わ(わかめ)=海藻類
や(やさい)=緑黄色野菜、淡色野菜、根菜
さ(さかな)=魚介類
し(しいたけ)=きのこ類
い(いも)=いも類
日本人は、欧米人に比べて長い腸を持っているため、穀物の消化が得意です。
日本人の体力や食生活、古代を生きていた人々の身体の強さのことを考えると、
日本の定食や副菜、刺身などは、非常に理にかなった食事だといえます。
次に、食事で意識してほしい3点を紹介しましょう。
食事で意識したい3つのこと

1)季節に合ったものを食べること
「季節に合ったものを食べるといい」と聞くと、「旬のものは美味しいから」とまず考えますよね。
旬の食材がおいしいのはもちろんですが、加えて栄養価も高いです。
「滋味豊かな旬の料理」などという表現がありますが、滋味とは栄養豊富で美味しいという意味。
旬の季節に育った作物こそ、栄養価が高いのです。
季節に合ったものを食べることは、自然の流れに沿っていますよね。
たとえば、今ではハウス栽培が進化してきていて、季節が冬であっても、きゅうりやトマトがスーパーに並びます。
しかし、きゅうりやトマトは体を冷やす作用のある夏野菜です。
真冬に、旬ではなく値段も高い夏野菜を食べると身体を冷やしてしまいます。
季節に合った作物を食べる。
こうして自然の摂理に合わせることが、健康を保つポイントです。
2)日本の風土に合ったものを食べる

「日本の風土にあったものを食べる」というのは「身土不二」に基づいた考え。
この「身土不二」とは、「身(体)」と「土(土地)」は「不二(切り離せない関係)」という意味です。
ただ、現代の日本では、日本に暮らしながら世界中の料理が食べられるようになり、世界中の農作物が日本でも作られるようになりました。
何が日本の風土に合ったものか、わかりにくくなっている現実があります。
料理の世界では
一方で、料理の世界では日本に昔からある野菜を使う店が増えてきています。
イタリアンやフレンチなどのレストランでも、ごぼうやかぶ、大根など日本の野菜を使ったり、伝統野菜を農家と一緒になって復活させたりなど、良い流れが出てきています。
こういったレストランと同じように、家庭でも日本の野菜を積極的に取り入れてみてはどうでしょうか。
和野菜を洋風にアレンジすれば、日本の風土に合ったものを食べ続けることができますよね。
3)発酵食品を食べる
日本の和食文化でのポイントが発酵食品。
味噌や醤油、納豆、漬物など日本に古くからある発酵食品は、種類もさまざま。
ちなみに私は、発酵食品を毎日の食事に積極的に取り入れるようにしています。
発酵食品は腸内環境を良い状態に保つのに効果があり、腸内環境が良くなれば、効率的に栄養素が作られるようになります。
良い腸内環境を作ることで、食欲も自然と抑えられ、食べ過ぎを防ぐことができます。
「和定食」はなかなか万能

日本人は長いあいだ、「まごわやさしい」に代表される食文化で培われ、穀物を主食とした食生活を送ってきたことを紹介しました。
この「まごわやさしい」は食養生の一つの考え方です。
生活習慣病を防いだりコレステロールを下げたり、
老化予防、皮膚、粘膜の抵抗力強化、疲労回復、骨を丈夫にするなどの効果があると言われています。
ま(まめ)=豆類
ご(ごま)=種実類
わ(わかめ)=海藻類
や(やさい)=緑黄色野菜、淡色野菜、根菜
さ(さかな)=魚介類
し(しいたけ)=きのこ類
い(いも)=いも類
日本では昔からなじみのある食材が多いですし、和定食でもよく登場する食材ですよね。
「ごはん、わかめとしめじの味噌汁、納豆、里芋とにんじんの煮物、ほうれん草のごま和え、さばの塩焼き」という和風の定食メニュー、ありそうですよね。
家庭料理でもそれほど難しいものではありません。
また、豆類を食べるときには、良質なたんぱく質と食物繊維、それから腸内細菌の働きをよくする「味噌」「醤油」「テンペ」などの発酵したものがおすすめです。
和食の基本「鰹節と昆布」

日本料理のだしの基本は、鰹節と昆布の組み合わせです。
グルタミン酸とイノシン酸により、うまみの相乗効果が生まれ、絶妙な日本の味を作り出しています。
こういった和食のだしの基本が姿を現したのは、室町時代でした。
鎌倉時代とは比べものにならないくらいの贅沢な本膳料理が、将軍をはじめとする支配層の食事として登場します。
鎌倉時代と室町時代の料理の違いは、だし取りの違い。その違いを演出したのが、鰹節と昆布です。
和食の基本食材〜昆布〜
室町時代には、蝦夷地(北海道)との交流がさかんになりました。
すると昆布が京都にも大量に出回り、味付けの新たな土台に。
昆布は、ヒロメ(広布)・エビスメ(夷布)、つまり蝦夷地の海藻と呼ばれました。
「昆布」という呼び名は、アイヌ語から来ていますが、平安時代から使われたとされています。
和食の基本食材〜鰹節〜
カツオは、黒潮に乗って太平洋岸を北上する魚で、古くから乾物として利用されてきました。
「旬」の食材はとれる時期が限られていて、早く傷んでしまいます。
そのため、保存法の開発に人々は頭を悩ませていました。
そこで思いついたのが「乾燥」。
カツオをかたく乾燥させることで、すぐれた保存食品としました。カツオはもともと、「かたく乾燥させた魚」の意味です。
たんぱく質の不足する内陸部へ運ぶ面でも、乾燥したカツオはとても便利でした。
かつおと昆布。和食のだしを引くためには、今も欠かせない材料ですよね^^
春が旬の野菜「菜の花」

葉がやわらかく、緑色があざやかな菜の花は、春の訪れを告げる旬の緑黄色野菜。
花が開く前のつぼみに含まれるビタミンCや鉄分、カルシウムが豊富です。
ほろ苦さが体の免疫力を高め、気持ちをやわらげてくれます。
当日は、菜の花を使ったちらし寿司が出ますよ^^

婚活交流会を開催します!

3月31日(土)に看護師(+医療従事者)の婚活プロデュースイベントの一つとして「独身者限定の婚活パーティー」を開催します。
看護師、看護学生の方で、彼氏を作りたいという人、結婚を意識している人、
また、ナースと知り合いたい、真剣に彼女が欲しいという方は、この機会にぜひ参加してみませんか^^
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当日は、ちらし寿司を参加者の方と協力しながら作る予定です。
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